現役期間工が「自動車絶望工場」を読んで思ったこと

【さよなら『自動車絶望工場』】平成最後の期間工が昭和の季節工の生活を読んで感じた自動車会社の30年 トヨタ期間工の今と昔

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こんにちは、オレキカです (@orekika)

突然ですが、あなたは『自動車絶望工場-ある季節工の日記-』という本を読んだことがあるでしょうか?

名前は聞いたことがあるけど、読んだことはない。という人がほとんどだと思います。

オレキカも存在は知っていましたが、読んだことはありませんでした。

しかし、10年以上期間工として働いていると

「10年前と今とでは工場の環境や働いている人間も微妙に変わったな」

と感じることが多々あります。

だったら『30年前の期間工の生活は今とどのくらい違うんだろう?』と興味が湧いてきました。

それが、今回、文庫本を手にとった理由です。

読んでみると、これがこれがなかなか面白くて、30年前から変わらないところもあれば、こんな環境で働いていたのか?と驚くところもあり、実に興味深い内容でした。

期間工は仕事の文句を言いながら働いてたり、ラインが早くなれば文句いったり、早くやめたいと言ったり、出戻ってきたり、まるっきり今と一緒ですね(笑

ただ、やはり違いはあり、こんな一文も

コンベアが止まると、タバコを吸ったり、トイレに行ったり、あっちこっち歩き回ってふざけ合ったりして、息抜きをする

今では考えられないですよね。しかも、ライン横でタバコ吸ってるっぽい。今だったら首になるんじゃないですか

反対に労働環境の面では、頻繁に労働災害が起きていたり、10分休憩がなかったりと、今より過酷な環境だったようです。

食後、吐き出した村山さんは白い顔をしてベンチに寝そべっている。

すぐに仕事が始まる。村山さんはコンベアに就いてもしゃがんで吐いていた。交代要員がいないのだ。

これも今では考えられない!

どうです?なかなか面白いでしょう?

『30年前の昭和の季節工』と『平成最後の期間工』

今回は現役期間工のオレキカが、期間工の当時と今を比べてみたいと思います。

 

自動車絶望工場が書かれた時代

『自動車絶望工場-ある季節工の日記』は1983年に初版が発行された本で、内容は筆者がトヨタの工場で働いた5ヶ月間の日記を本にしたものです。

働いた期間は1972年(昭和47年)9月12日の入社から1973年2月15日の満了日まで

筆者は34歳男性、既婚、青森から愛知のトヨタ工場へ出稼ぎにでてきた『季節工』です。

高度経済成長の終盤。トヨタの販売台数、売上高は5年間で倍増している時代。

当時は景気が右肩上がりで、車を作れば売れる。

社員になれば一生安泰。そう誰もが思えた時代だったと思います。

どうして、本工(正社員)になりたいの?と聞くと、「大きな会社が好きだ。潰れることがないし…。」と答える。正社員になって、1人で部屋を借りて、カラーテレビ、掃除機、洗濯機、ベットを揃えると、相変わらず同じ夢に浸りながら新聞の折込広告を読み漁っている。

このセリフだけでも将来に希望を持っていたことが分かります。

しかし、その彼も半年待たずに辞めてしまいます。

夕方、寮に帰ってみると工藤君がまだいた。

「まだ行かないの?」

「今日は行かない。明日もだ。」

「具合が悪いのか?」

「辞めるんだ、倒れたんだ」ちょっとひるんだようにこっちを見て言う。

オレキカ
工藤くんに何が?
うさぎちゃん
それはもう少し後のお話

 

1972年の季節工の給料はいくらくらい?大卒の初任給より高い季節工の給料

当時の従業員募集の広告を見ると、季節工の月給は75,000円〜90,000円と書かれています。

季節工の募集広告

当時の季節工の募集広告

 

1972年の大卒の初任給は52,700円らしいので、結構な額を貰っていることになりますね。

参考 大卒初任給 年次統計

ちなみに2018年の募集広告では、280,000円となっています。

参考 トヨタ自動車

経験者手当は50円?

経験者は1年につき50円上乗せされる。初めての者が日給2450円だから、去年来た人は2500円である。

トヨタの期間工は経験者手当があって、今だと2回目に人は日給が500円上がります。赴任回数と勤続期間によって、どんどん日給が上がるので、再赴任する人が多いんですよね。

うさぎちゃん
昔から期間工の頑張りを評価してくれる会社だったんだね

 

1972年と2018年の期間工の給料と大卒初任給の違い

季節工 大卒初任給水準 大卒初任給を現代の価格に換算
1972年 75,000円 52,700円 157,000円
2018年 280,000円 206,100円 206,100円

ちなみに6ヶ月の慰労金は23,000円と書いてあります。

今と制度が違うのかもしれないけど、今だったら6ヶ月で40万円くらい貰えることと比べて少なすぎる気がしますね。

給料に関しては、今も昔も、季節工も期間工も他で働くよりは貰える感じですね。季節工もそんなに悪くないじゃんと思えてきました。

オレキカ
どこが絶望工場なんだろう?
うさぎちゃん
工場のなかだろ
オレキカ
読むのが怖い…ゴクリ…

 

季節工の受け入れ

オレキカもトヨタで働いたことがあるので、その時の経験と当時の様子を比べてみます。

指定された駅に着いた蒲田さんですが、この日集まったのは全部で17人。

迎えのバスがくるまでの様子をこう書いています。

互いに口を聞くこともなく、黙然とたばこを吸いながら待っていた

オレキカ
分かる!

すごく分かります。オレキカも初めての期間工はトヨタだったので、似たような感じでバスを待っていたのですが、とっても話しかけ辛かった…。当時は期間工は未知の存在でしたから、何を話していいか分からなかった記憶があります。

 

バスが向かったのは『聖心和風寮』!伝説の寮キター

蒲田さん一行が名古屋駅から30〜40分バスに揺られて着いたのが、伝説の『聖心和風寮』でした。

オレキカが赴任した頃は無かったので、見たことはないのですが、ここで出会えるとは!

フェンスに囲まれたコンクリート4階建ての前で止まって僕たちは降ろされた。もう日は暮れていた。「聖心和風寮」、ここが当面の落ち着き先だ。名前にそぐわず、収容所といった単語がぴったりだ。

収容所キター。

段々と期間工っぽくなってきました。

でも、どうなんでしょうか?

オレキカは最初に泊まった寮は『聖心清風西寮』という結構きれいめな部屋だったので、「全然ありじゃん」1人部屋だし、期間工ありかも。なんて思ったんですが、人によっては今でも収容所じゃん…って思ったりするのかな?

 

長くなりそうなので、今回はここまで。

次回に乞うご期待です(^o^)

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